FAZER LOGIN妖しげな森に突然連れて来られた智也は、とにかく愚痴るしかすることがなかった。ひたすらにぐちぐちと文句を垂れ流す。それ以外に、この異常な現実を受け止める術がなかった。
「ありえねーーー、何かの間違いだ。こんな世界絶対ありえねーー。分かった、夢だな。夢に決まってる」
智也は自分の頬を叩いた。痛みが走る。現実だ。
「お兄ちゃん、いい加減諦めたらどうにゃ?」
妹のモモが呆れたように言う。
「そうだ、ここはどう考えても異世界だ。こんな巨大な花は図鑑でも見たこともないぞ」
巨大な花を観察していた蓮が、ゆっくりと視線を智也に向けた。その目には興味が混じっているように見えた。
「それにしても、何時まで智也は裸でいるつもりだ? 襲われたいのか?」
智也は顔を引きつらせた。自分の状況を改めて突きつけられる。恥ずかしさと苛立ちが胸に湧き上がる。
「襲われるって、誰にだよ!」
声が上ずった。智也は咳払いをして、蓮の黒いマントに視線を移す。
「それより……お前、そのマントを裸の僕に貸す気は無いのか?」
「ない」
蓮は即答した。マントの端を指で撫でながら、得意げな様子で続ける。
「これは、魔法使いの証だ。たぶん脱いだら死ぬ!」
「誰が決めたんだよ!」
智也は叫んだ。怒りと焦燥が入り混じる。だが蓮は涼しい顔で肩をすくめるだけだ。
「お兄ちゃん、それより可愛い女の子になったね! 胸も大きいし、うらやましいにゃ」
モモが猫耳をぴくぴくさせながら智也の周りをぐるりと回る。無邪気に褒めてくれるが、ちっとも嬉しくない。
「うっ……」
智也は言葉を詰まらせた。視線を落とすと、確かに膨らんだ胸がある。柔らかく、重く、明らかに女のそれだ。
――大体、妹も露出が激しすぎる。
猫柄のスクール水着に可愛い三毛猫の尻尾が付いている。中学生にこんなものを着せたら、ロリコン野郎を喜ばせるだけだ。智也はそう思いながら、自分の状態に意識を向ける。
いや……その前に、智也自身もかなり男に目をつけられそうな状態だった。
童顔に巨乳、すべすべの肌。恐る恐る触ってみる。胸は本物だ。揉むたびにピンクの乳首がぴんと立ってくる。感触が生々しすぎて、智也は息を呑んだ。
下半身にはあるべきものがなく、薄く茂みがあるだけだった。
確認の為に、股の間を触ってみる。妙な襞が指に当たった。そこを触っていると、なんだか体の芯がぞくぞくしてくる。
――これが……女の体なのか。
智也の思考が混乱する。
「おい……智也。自慰行為はその辺にしておけ。人前でするのは下品だ」
蓮の冷静な声が頭上から降ってきた。智也はハッとして手を離す。
「誰が自慰行為じゃ、蓮!」
顔が熱い。羞恥と怒りが入り混じる。
「じい行為ってにゃに?」
モモが首を傾げた。智也は慌てて視線を逸らす。
「モモは知らなくていいの。それより話し方がおかしいぞ」
モモが笑って答える。
「勝手に"にゃ"ってなるにゃ!」
「そ、そうか……」
――可愛いから許そう。
智也がそう思っていると、蓮から声がかかる。
「智也……太ももに愛液が垂れてきているぞ」
蓮の言葉に、智也は思わず声を上げた。
「あっ!」
気持ちいいと思っていたら、股からとろとろと透明の体液が溢れてきていた。慌ててそれを手で拭う。指先に粘りつく感触。なんとなく、臭いを嗅いでしまった。
――いや……決して変態ではなく。その、なんとなくいい香りがしたから。
童貞だから女との経験がない。こんなにいい香りがするものなのか? 智也の中で疑問と困惑が渦巻く。
「智也、何を自分のものの臭いを嗅いでいるんだ。――お前、変態か?」
蓮の声は相変わらず冷静だった。智也は慌てて手を払った。
「いや……そうじゃなくて、なんか花のようないい香りがするんだよな」
「まさか? 以前になめたことがあるが、花の香りはあり得ないだろ」
――ちっ、蓮の奴経験済みかよ。
智也の中で嫉妬に似た感情が湧く。そんな事を思っていると、蓮が智也の股に鼻を近づけてきた。匂いを嗅ぎ始める。
「なるほど、蜂蜜のような甘い花の香りがするな。興味深い」
蓮は目を細めた。学者のような冷静さで智也の体を観察している。智也は身を強張らせた。
「モモも、お兄ちゃんの股のにおい嗅ぎたい!」
「うわっ、よせ!」
妹が智也の太ももにしがみ付いてきた。智也は反射的に妹の尻尾を掴んで持ち上げた。
驚いたことに、猫ほどの重量しかなく妹はひょいと智也の手で地面から持ち上げられてしまった。
「なにするでしゅかぁーーにゃーーー!!」
モモが空中でじたばたする。
その時だった。
突然森の茂みががさがさと音を立てて揺れた。智也は息を呑む。
――何かが来る。
ぬっと山賊風のもじゃ頭の男が三人現れた。
「おい、見てみろよこんな森の中に女がいるぞ!」
「すげーー、裸の女がいるぞ。お、高く売れそうな獣人もいるじゃねーか」
「これは、神様が俺たちに与えた供物に違いないぞ。やっちまおうぜ」
男たちの視線が、蓮を無視して智也とモモを舐めるように這った。智也の背筋に悪寒が走る。
――まずい。
智也は慌てて猫耳のモモを胸に抱き寄せた。心臓が激しく跳ねる。
ギルドを引き連れて王宮の最上階のカインの部屋に行くと、彼の部屋は蓮の分身が魔法で開けた壁の穴を修理しているところだった。ギルドからカインが別の部屋に移動したと聞いて、『それを早く言え!』と海パン魔法使いに文句を言いながら移動先の部屋に向かった。ノックもせずに、その部屋に入った智也はその場で凍り付いてしまった。アーサーが目の前にいたから。彼がすぐ手の届くところにいた。智也は、思わず駆け出して彼に抱きついていた。「アーサー無事だったのね! あなたが罪に問われると聞いて私……」アーサーの顔を見ていると思わず涙がぽろりと溢れてしまった。その涙を、アーサーが指で拭い、頬を撫でてくれた。「トモヤ……」優しげに呼びかけてくれるその声が、信じられないくらい懐かしく思えて智也は頬を撫でる彼の手に自分の手を重ねた。その重ねた智也の右手を見て、アーサーが怒りの籠った暗い目をしたので、智也ははっとした。彼は震えながら智也の側室の指輪に触れて撫でながら、囁くように呟いた。「すまなかった、トモヤ。お前を王宮で一人になどするのではなかった」アーサーの声が震えた。「まさか、カインと側室の契約を結ばされるなんて思いもしなかった。浅はかな俺を恨んでくれ」「アーサーのせいじゃないよ」智也は、アーサーにそう言ったが、彼の側室の指輪に触れる指先の震えは止まらなかった。「いい加減、夫の前で人妻を抱きしめるのはやめてもらえないかな……アーサー兄さん?」そう声をかけてきたのは、ソファに座ったカインだった。彼はニヤニヤと笑いながら智也たちの様子をさっきから黙って見ていたのだ。アーサーは悲痛な思いを込めて弟に向かって叫んでいた。「カイン、貴様……どれだけ、俺の大事なものを奪えば気が済むんだ!」アーサーの言葉にカインが皮肉な笑みを浮かべる。「それは『トモ』の事を言っているのか? ふん、今回は随分ましだろ?」カインは智也を見た。「トモヤを殺さず、俺の大事な側室として扱ってやるんだから感謝してほしいほどだよ。それに、トモヤはアーサー兄さんのものではなかったようだしね」カインは愉快そうに笑った。「トモヤの最初の男はこの俺だよ……兄さん」「やめて!」智也は思わず叫んでいた。カインはそんな智也の反応を面白がるようにさらに言葉を続けた。「破瓜の血を流しながら、俺のペニス
女医を見て——自然と『女医』に『調教』と言葉を足してしまうのは、元男の性なのだろうか?いや、違う。この目の前の女医があまりにも露出が激しいからだ。負傷した蓮は、カインの指示により王宮の医療を一手に担う治療院に運ばれた。そこでは、数人の医者とかなりの人数のスタッフが働いていた。その治療院を仕切っているのが女医のギーナだった。彼女は、白衣の代わりにマントを羽織っていることから魔女と思われるが、そのマントの中が問題だった。はち切れんばかりのバストを覆うにはあまりにも小さいビキニを身に纏っているだけだった。蓮を治療する彼女の顔は真剣そのものだったが、蓮の傷口を覗き込むたびに、その巨乳がゆさゆさとゆれて蓮の体に自然と押し付けられる。もちろん、蓮の事が心配でたまらないのに——自然と女医の胸に目がいってしまうのはどうしたものか。——やはり、私には男の部分がまだ残っているのか?「おい、トモヤと言ったかな? さっきから私の胸ばかり見ているがそんなに気になるのか?」智也の視線を感じていたのか、治療に一段落ついたギーナが口を開いた。智也は慌てて彼女の巨乳から視線をそらすが、少々顔が赤くなってしまった。——それにしても、男みたいな言葉使いだな……ま、人の事は言えんが。咳払い一つした後に、智也は口を開いた。「その……あなたってマントを羽織っているから、魔法使いなんですよね?」「ああ、魔法使いだが女だからな、大して魔法の能力は無い」ギーナは蓮の傷口を縫い続けながら答えた。「だが、心配するな医学に関してはプロだ。薬学にも精通している。だから、心配しなくてもこいつの事は治してやるよ」ギーナは蓮を見下ろした。「もっとも、この魔法使いは意識を喪失しているくせに意識下で魔法で自分を治療しているらしい。見てみろ、傷口の血が止まった」さっきまで、ギーナがどれほど丁寧に傷口を縫い合わせても流れ出る血が止まる事がなかった。なのに、指差したまだ治療されていない傷口は確かに血が止まっていた。他の治療済みの傷も同様に血が止まっている。——魔法陣のトラップにかかって血が止まらない呪いをかけられたと蓮は言っていたけど、幼馴染はその呪いを解いたということなのだろうか?ギーナは、最後の傷口を糸で丁寧に縫い合わせると大きく息を吐いて治療の終了を宣言した。智也はほっとして気が抜
「レンだと、まさか!? まだ王の間の扉が開く時刻じゃないはずだ」カインが驚きの顔で、蓮を見つめる。「どうやって、あそこから出た!?」蓮はそんなカインの問いを無視して、ベッドに近づいてきた。蓮の目が、痛々しげに智也を見つめている。智也はカインに犯された姿を蓮に見られたくなくて、びりびりに引き裂かれた服をベッドから掻き集めた。だが、胸も精液で穢れた下半身もそんな布切れでは隠せない。智也は涙をぼろぼろ流しながら、蓮の視線から逃れるように彼に背中を向けて顔を手で覆った。いきなり、智也の隣にいたカインがベッドから吹き飛ばされた。そのまま壁にぶつかり、カインはうめき声を上げた。「ぐっうぅ……」蓮が魔法でカインを吹き飛ばしたのは明らかだった。蓮はベッドを軋ませながら上り、智也の剥き出しの肩にそっと触れた。智也は、触れられただけでびくりと震えていた。蓮は、そんな智也の反応を見てすぐに肩から手を放すと、囁くように口を開いた。「すぐにドレスを用意する」その言葉の通り、智也の体が青い光に一瞬包まれた。すぐにその光が消えてドレスとなって智也の身を包む。純白のドレスで、花の模様が細やかに刺繍されたものだった。それはまるで、ウエディングドレスのような衣装で——蓮が智也に触れることなく目の前に回りこむと、真剣な顔で口を開いた。「智也の髪飾りに異変を感じた時、俺は王の間の中にいた。すぐに外に出たいと頼んだが、しきたりがどうとか言って王の間の扉を開けようともしない」蓮は苦しげに続けた。「埒が明かないから、王の間の扉を魔法ですり抜けようとしたら、魔法陣に阻まれた」蓮の声が嗄れる。「仕方ないから片っ端からその魔法陣を引きちぎって扉をすり抜けてきたんだが……時間が掛かりすぎた。間に合わなかったんだな……すまない、智也」「蓮……」「……智也」智也は泣きながら蓮の胸に飛び込んでいた。そんな智也を蓮が抱きしめ、智也の名を愛おしげに呼んだ。だが、その蓮の声はしわがれ嗄れていつものような張りが無い。蓮に抱きしめられて、智也は初めて気が付いた。漆黒のマント以外の衣服は無残に引き裂かれ、その隙間から見える彼の素肌には深い切り傷があった。それも一箇所だけではない。何箇所にもその傷があり、夥しい血が流れ出ていた。それが彼の声を張りの無いものにしている原因だった。
「あっ……はぁ、嫌っ……無理。痛い……ひぃぁあ!」膣口に圧しつけられていたカインのペニスが強引に膣に入ってきた。指しか知らないそこは、ペニスの質量に耐えかねて侵入を阻むように絞まっていく。カインが苦しそうな声で、智也の髪を撫でながら口を開いた。「もっと……緩めろ。入り口でいってしまいそうだ」「いってよ。無理、入らない」「馬鹿言え。女のここは入るようにできているんだ……力を抜け。大丈夫だから」「怖い。ひっっく……いや、いやぁあ!」智也が逃げ出そうと腰を引くとカインのペニスが膣口から抜け出してしまった。怯えて震えシーツを握る智也の姿を見たカインは、ベッドから降りた。智也は恐怖のあまり、ベッドに顔を埋めていた。——アーサーや蓮は何時王の間から出てくるの? 早く助けて!「トモヤ、これを飲め」「えっ……?」カインは智也との性交を諦めてはいなかった。それどころか、その目はぎらぎらと光って智也を見つめていた。彼の差し出した緑色のガラスの小瓶には、液体が入っていた。「恐怖が和らぐ。これを飲め」「嫌よ。きっと、麻薬の類でしょ。私を薬漬けにするつもりなんだ」「疑り深い奴だな。薬草を煎じたものだ、体に害はない」カインは智也を見据えた。「気持ちを楽にして、体を弛緩させてくれる。今のお前には丁度いい」そう言うと、カインは瓶の蓋を取るとその液体を口に含んだ。そして智也の顎をつかみ強引にキスしてきた。咥内に流れ込んできた苦い液体が、さらさらと咽に流れていってしまう。「うっ……げほっ……」「魔法使いが魔法をかけながら丹念に作った薬液だ。俺は、眠れない夜に飲むことがある」カインは智也の体を見つめた。「すぐに効果が現れてくる……ほら、体が緩んでくるだろ?」「何が薬草を……煎じたものよぉ。魔法使いが作ったなんて……聞いてないわよぉ……はぁ……あっ、はぁあ」恐怖の心が解けていくのが智也自身でも分った。肉体も緩まり、思考までぼんやりとしてくる。カインが再び智也の足を押し開いてもあまり怖さを感じなかった。カインが智也の耳元で呟く。「大丈夫だ、怖くない。お前は、俺の側室なんだぞ? そう手荒には扱わない」飲まされた薬液が智也の口を軽くする。「嘘……私を犯すくせに。私は、本当はアーサーと……したいのよ。元の世界に帰りたくないから……彼とできないだけで」
カインは智也の白いドレスのような下着の裾を捲って、手を差し込んできた。太ももを揉むように触りながら、カインの指先が秘部を包み隠す生理用下着に触れる。智也は、羞恥心で涙を零しながら、懇願していた。「やめてよ、カイン。触らないで!」「生理用の下着だな」カインは智也を見下ろした。「それにしても、良い香りがする……下着にも香水を染み込ませているのか?」「そんなことするわけ無いだろ! もうやめてって。嫌よ、嫌っ!」カインが智也の懇願など聞き入れるはずがない。カインは、躊躇無くメアリー特製の生理用下着を掴むと腰からずらして足から抜き取った。カインはその下着をじろじろ見た後、意地悪な笑みを浮かべて口を開いた。「おめでとう、トモヤ。生理はほとんど終わっているようだ。これで、破瓜の血が見られる」「変態野郎! 嫌よ、冗談じゃない」智也は涙声で叫んだ。「私は……私は、はじめての人は『愛する人』って決めていたんだから! この世界から消えても『愛する人』が初めての人なら私はこの世界の事を綺麗な思い出として遺しておける。嫌なのよ、アーサーが初めてじゃないと嫌なの! 貴方じゃ駄目なの、カイン!」アーサーの名を出した途端に、カインの顔色が変わった。カインは怒りに任せて、智也の白い下着を引き裂き始めた。カインの手でびりびりと破られ、智也の裸体が露になっていく。裸になった智也にカインが覆いかぶさり、乳房を掴むと痛むほどに乱暴に揉んだ。「ひぃ、痛いっ、カイン、やめて!」「お前がアーサーの名を出すからだ! 『愛する人』を初めての人にしたいだと? だったら、俺を愛すれば良い。次期王位を継ぐこの俺を『愛する人』にすればいい」カインは智也を睨みつけた。「アーサーに抱かれても、何の得も無いぞ。俺が王になれば、あいつは俺への暗殺の容疑で幽閉するつもりだ。アーサーは、常に見張られ外に出ることもできずアーサーを訪ねる友もなく、その場所で孤独な一生を終えるのだ」「酷い! アーサーが、あなたに何をしたって言うのよ! っひ、ああっ……そんなとこ舐めるな!」カインが激しく揉んだせいで乳房にカインの赤い手形が付いてた。その真ん中の乳首をカインが口に含むと舌で舐めて咥内で転がせた。その刺激が、全身に伝わる。もう片方の乳首は感じてぴんと立ってしまっていた。カインはそれを見ると、にやりと笑い
カインは智也を抱き上げたまま、王宮の最上階の廊下の奥にある部屋に連れ込んだ。そこがカインの部屋らしい。贅沢な造りで金がふんだんに使われていたが、部屋自体は思った以上に落ち着いた雰囲気を醸していた。指輪の契約によって痺れていた体や脳が、ようやく本来の状態に戻りつつあった。「カイン、もう痺れが取れたから降ろして」「駄目だ」「逃げたりしないから」「そうじゃない、そうすぐには痺れは取れないはずだ。自分で歩けば転んで怪我をするだけだ」カインは智也を抱きかかえたまま歩き出した。「さあ、こっちの部屋が俺の寝室だ」「!」寝室への扉は開いていて、内部におかれた大きなベッドが目に付いて智也は顔面蒼白になった。——やばい、このままじゃ本当にカインに犯される!智也はカインに抱きかかえられたまま必死で暴れだした。カインはアーサーの分身に左腕を切られている。簡単な治療はされていたがそれでも腕が痛むのか、智也が暴れだすと顔を歪めながら苦々しげに口を開いた。「まったく、気の強い女だなお前は。ここまできてまだ抵抗するのか?」カインは智也を見下ろした。「次期王の側室になるためなら、どんな女も簡単に股を開くと思っていたが……そんなに、アーサーが恋しいのか、トモヤ?」「好きでもない人に抱かれるなんて冗談じゃない!」「うるさい女だ!」カインはそう言うと、乱暴に智也を寝室の大きなベッドに投げ込んだ。突然の行為に智也は思わず舌を噛むところだった。智也は、カインを見上げて口を開いた。「ちょっと、いきなり投げ飛ばすって人をなんだと思っているのよ! もうちょっとで舌を噛むところだっただろ!」「そうか、それは悪かったな」カインは智也に覆いかぶさるように身を乗り出した。「では、俺の舌でお前の舌を慰めてやろう」「えっ……んぐっ」カインは智也をベッドに仰向けに押し倒すとその体で覆いかぶさり、智也の唇を奪ってきた。歯列を強引に割ると舌をさし込み、智也の舌を絡み取る。「ふっ……んんっ」両手でカインの胸を押したがびくともしない。元男とはいえ、今は女の身。負傷している相手とはいえ、押しのけることもできない。——そうだ、カインは左腕を負傷していたんだ!智也は、カインの負傷した左腕を弄り包帯の手触りを見つけると、思いっきり爪を立てて握り締めた。カインは眉をゆがめながらも、







